こんにちは、歌詞は解釈が何通りもある文学的なものに魅力的を感じということで以前のブログでシンガーソングライターの藤井風さんの曲を紹介しました。今日は昨日久々に聞いて改めていい詩だなと思った曲を紹介したいです。
“GRAPEVINE“の“ぼくなら”という曲です。
現在のメンバーは写真左からドラムスの亀井亮さん、中央ボーカル・ギターの田中和将さん、左ギターの西川弘剛さんの3ピースバンドです。サポートとしてベースの金戸覚さん、キーボード・ギターの高野勲さんのほぼ5人で録音、ツアー回りもされています。コアロック、オルタナティブロックとカテゴライズされています。
“ぼくなら”
歌手:GRAPEVINE
作詞:田中和将
作曲:亀井亭
からの心なら ただの体なら
馬鹿なぼくらなら 何処へでも行けるだろう
思い上がりや淡い期待
ときに涙
白い吐息はタバコなのかと
とぼけてみた
*決して
この道の歩き方を 知らないわけじゃない
上着が要る事も
ただ
この冬の過ごし方を
二人だけが見えやしないのなら
この手を繋いでいこう
窓の外の空 ただのからの空は
肩を寄せ合うなら 何色に見えるだろう
クルマの音や風の匂い
どうせ忘れんだ
指輪の跡を見ながら
指折って数えた
決して
この街の歩き方を 知りたいわけじゃない
流行りのやりかたも
まだ この冬を過ごす事を
二人だけがわかってないのなら
せめて 離れないように
やわな心なら ただの体なら
ヤワなぼくらなら 何処へでも行けるだろう
*Repeat
出典:アルバム イデアの水槽
出典:YouToube ぼくなら
良ければ私の解釈や感想を見る前にどんな印象か曲を聞いてみてほしいです。
この曲は冬の恋人への曲ですよね。しかし1年ほど聞いていてある時ふとこれってバンドのことを書いた詩なんじゃ?と気が付きます。元々4ピースバンドだった彼らのベースでありリーダーの西原誠さんがジストニアという疾患のため離脱の後復活するも脱退しました。その後に出されたアルバムに入っていたのがこの“ぼくなら”です。
立ち止まる2人というのは作詞した田中さんとその他残ったメンバーのことではないか??感じました。当初のことをインタビューで聞かれた他のメンバーは「辞めたっていい、どれほどのことが自分にできるのかを知れるかもしれない」など話すものもいたり、リーダーに「君は残りなさい」ということばもあったり、壮絶な体験であったと思います。バンド結成当初2人の時代から存在していたリーダーでしたし。
“思い上がりや淡い期待
ときに涙
白い吐息はタバコなのかと
とぼけてみた“
の部分では失踪感が漂い、
“やわな心なら ただの体なら
ヤワなぼくらなら 何処へでも行けるだろう“
の部分ではバンドがどこへ向かえばいいのかという迷いが見えます。こじつけ臭いですか?全体的に歌詞は100%ラブソングですよね。柔らかい静かな曲調ですし。
だいたい解釈なんて歌詞カード読めば分かるじゃんと思われそうですが、私は歌詞を最初から読むことなく曲を聴きこんだ後に歌詞カードを読むタイプ(ただの面倒くさがりだったりしますが)なので、そうするとあぁ、そういう意味かと答えが出るのが先延ばしになって面白いという楽しみ方ができます(特にこのバンドの歌は)最初から知った上で聞きたいという方が多数かもしれませんが。
久々に聞いた曲で当初の空気感が蘇ったり、15年という年月が流れたことに驚いたりしていました。