病気になってからの時間のながれかた

日々の興味を持ったこと、食べること、健康を中心に書いています♪ 現在は外来受診中です、脳腫瘍になった方との情報の共有したいと思ってBlog始めました☆

和製アロマ“クロモジ”

 私が初めて出会った和のアロマは“クロモジ”でした。

 退院後に山が好きな私を両親が母の友人の“千年の森”と名付け育てた山に連れて行ってくれました。愛知県設楽郡にその山はありますが、山が踏み荒らされたりなどしないよう保全するためにパンフレットなどは作らないで詳細な場所を非公開にしてみえました。

 

 山のふもとにあるロッジに到着するとトレッキングツアーの前にまずコーヒーを飲み(豆引きからフィルターでこすところまでセルフサービスでコーヒーをいれ)雰囲気を味わいました、秋でも寒かったので温まることができました。

 

 その後用意された“クロモジ”を使って精油抽出の準備体験をしました。持参したハサミで用意された“クロモジ”の枝を装置に入りやすいように20~30cmに切り分け、同時に使用しない青々とした葉を取り除きます。その作業が終わるとそのまま乾燥されてない枝を水蒸気蒸留法の装置にボランティアのスタッフさんが入れてゆきます。これがあの水蒸気蒸留法なのか!!と感銘を受けました。その後時間をかけて精油とフローラルウォーター(芳香蒸留水)が装置の中で蒸気によって分けられてゆきます(詳しくは写真とその下で紹介します)

 

 精油(エッセンシャルオイル)は約3,000種類あり、香りを楽しむだけでなく、心身の健康への効果をもたらすハーブからつくられる揮発性のある濃縮された微細なオイルのことです。

 精油(エッセンシャルオイル)の製造方法はいくつかありますが、「水蒸気蒸留法」または「圧搾法」が一般的です。(その他、油脂吸着法・有機溶剤抽出法の合計4つあります)水蒸気蒸留法では、熱した蒸気を用いて、同時に圧力も加えながら、精油を植物の各部位から抽出します。
この方法は混じり気のない純粋な精油を抽出できるため、もっとも一般的な手法です。

 水蒸気蒸留法では蒸留の過程で使用される圧力によって、通常の沸点よりも蒸留が可能となるため、精油の複雑な化合物が保護されます。高温で抽出してしまうとオイルの化学組成が壊されたり、損なわれたりしてしまいます。蒸気圧と熱により植物の各部位から植物の微細なオイルとフローラルウォーターが抽出されます。

 さらに植物から抽出された揮発性や化合物に揮発性、フローラルウォーターが水蒸気によって収集間の中へ運ばれていきます。
ここで水蒸気は冷却され、凝縮液化し水となり、オイルの層ができます。精油(水には溶けない性質を持ち、水よりも軽い)は上にいき、水と分離した状態になり取り出されます。精油はその性質により簡単に水と分離させる事ができます。一方で原料植物が熱と水に晒されるため、この方法では精油が抽出できない植物もあります。デリケートな成分を含む精油は、熱と水に反応して壊れてしまうためです。

 出典:ルームフレグランスオンラインショップcasafrag

エッセンシャルオイルの抽出方法!「水蒸気蒸留法」と「圧搾法」 | casafrag(カーサフレグ)|ルームフレグランス専門店

 

 添付写真が実際に水蒸気蒸留法の装置でクロモジの精油とフローラルウォーターが抽出されるのを見学したときのものです。

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水蒸気蒸留法

 

 原料植物を蒸留釜(一番左の大きいガラス瓶)に入れて、そこに水蒸気を送り込みます(下部に水が入っておりそこから水蒸気が出る)。すると植物中(今回はクロモジの枝の中)にある精油成分が遊離、気化し、水蒸気と一緒に上昇します。この精油成分が混入した水蒸気を冷却層(右上のらせん状の管が入ったビン)で冷却すると、液体に戻りますが、精油は水には溶けない性質を持ち、水よりも軽い(一部の精油は水より重い)ため、水と精油の2層に分かれて溜まります。ここから水と分離して取り出すことにより、100%純粋の精油を得ることができます。分離された水には、水溶性の芳香成分と微量の精油が残っており、フローラルウォーターとして利用されます。その後希望者にはフローラルウォーターを譲ってくれるということだったので、スプレー容器を購入してわけてもらいました。このフローラルウォーターは植物の種類によっては肌に付けることもできます(グリセリンなどを入れないと保湿効果はありません)。クロモジのフローラルウォーターも肌に付けてもいいよとお勧めされましたが精製したわけではないのでここにはごくわずかに精油が入っているかもしれないので、精製水で薄めてから一度肌に合うか試してから使ってみてね、とアドバイスをもらいました。

 一部出典:ハーブのホームページ

精油(エッセンシャルオイル)の抽出方法について|ハーブのホームページ

 

  その後に千年の森の散策ツアーに参加しました。

 山を購入して日本原産の木を育成して紹介することと、近隣の小学生に日本原産の木(主にブナの木)の植樹の機会をもうけて、その子供の名前と植樹の年月日を記入したタグを付けて成長過程を観察しながら管理されてます。山のつどいの会を設けて山を実際に散策しながら母の友人である奥様とその旦那さんとが自生している草花や気を解説しながら20分ほどの短いトレッキングツアーをしてくれました。その時は他にも自然が好きな方たち十数名が参加されていました。山の中は主に丸太などで階段を手造りしてツアー参加者が歩きやすくなるように手入れされてます。なので普段着(少し防寒対策したほうがいい)で参加できました。

 「今は森も外来種の木が多く樹勢しているので、このように温暖化が進む気候の中でここの標高と合わない日本原産の木を樹勢することは自然と逆流するようなこととなっている」と旦那さんは説明していましたし、アメリカの元モンサント社(現在はバイエル社)の開発した種の脅威について危惧していました。

 参加者は個々に草花や木について名前を聞いたり前回のツアー参加者の方は名前を当てあっこしたりしていました。私は黙々と小川を探したり、クロモジの木を探していました。

  家に帰り小さなスプレー容器を開けるとクロモジの枝を切って準備していた時のような新鮮な香りがしました、精製水で薄めて肌に塗ると違和感もなくそのフローラルウォーターの香りに包まれながらの肌ケアができました。