病気になってからの時間のながれかた

日々の興味を持ったこと、食べること、健康を中心に書いています♪ 現在は外来受診中です、脳腫瘍になった方との情報の共有したいと思ってBlog始めました☆

小さなお客様

 小さなお客様が昨日の夕飯どきに家に来ました。

 もうそろそろ夕飯の準備かなと思いながら窓際のPCをさわっていると外から大きな声で泣き叫ぶ声が聞こえてきました。

 「ギャー、ヴァーン、モオォォォォー!!!△〇@×Ψ◇!!!」こんな感じで時々何言ってるのか分からないことを叫びながら全力で泣いています。

 

 ん?これは一番奥の家の男の子の鳴き声かな?お母さんに叱られて玄関から締め出されでもしたのか?しかしこんな時期に寒いだろうにと可哀そうに思いながら聞いていました。そしてすぐに解決して鳴き声は止むだろうなと考えていましたが何分か長い間、途切れとぎれに泣き止むことはなくその声は聞こえてきましたが、そのうち少し鳴き声が小さくなったな、と感じるとそれからパタっと鳴き声が止んだので、原因は何にしても無事家に入ったんだなと思いホッとしました。

 

 昔、私が小さい頃は悪いことをしたり親の言うことを聞かないと罰として玄関から締め出されていました。そうするとおじいちゃんかおばあちゃんが可哀そうに思って玄関を開けて助けてくれました。

 その一番奥の家でも子供たちが小さいころには玄関から締め出されてしかられている風景を(今も昔もそういったしつけは変わらないんだな)と思いながら見ていたことをその時に思い出していました。

 

 それから少し経った頃に玄関から父親の声がします。

父:「おーい、おるかー?」

 大きめの音量で音楽を聞きながらPCを見ていたので、その声が最初は聞こえず、わずかにくぐもった声のようなものが聞こえるなと思い、返事をしてみると、また声のようなものが返ってきたので、音量をしぼって返事しました。

私:「んんーー?何?どこ?」

父:「玄関だけど、そこにおる?!」

私:「うん、いるよ。何?」

父:「玄関に来て!」

 小走りで玄関に向かうとロンTを着た5~6歳の男の子が玄関にポツンと立っていました、玄関の下駄箱の前で顔を赤くしながら泣いていました。下駄箱の上に並んだメダカの水槽のLEDライトの光がポロポロとこぼれる男の子の涙を照らしていたのが印象に残っています。

父:「〇〇さん家の子、外で泣いとるから連れてきた。寒いから家の中に入れたって」

私:「え、分かった」大声で泣いていたこの子かと分かりました。

何があったの!!?上着も無しで外にいるなんて、、すぐに暖房の効いた部屋に入れなきゃ、そう思いながら、男の子を招き入れながら

私:「なんで家(その子の家)に入れないの?」

父:「家で一人でいるのが怖いみたい」

とのことでした。どうやら家の鍵がかかっていないようでした。

私:「寒いから、入りな」男の子に話しかけました。男の子は首を横にふって嫌だと意思表示しました。

私:「嫌なの?」するとコクリとうなずいて入りたくないと訴えてきます。

男の子:「嫌、怖い」

私:「そうか、怖いのか」「名前何?教えて」なかなか教えてくれません。

父:「お家にメモを置きに行こうか、お母さんが分かるように名前も書こうか」そこでようやく名前を教えてくれました。

『おかあさんへ、〇〇君は〇〇家に居ます』とメモ書きして、父と〇〇君2人で〇〇君家の玄関にメモを貼りに行きます。

 

 2人は外から戻りましたが入らないと言い張っていました、何か上着を着せないとと上着を探しに部屋に戻り上着を探します。しかし長袖で小さい子にきせられる丁度よいものが無いので、ロンT1枚よりましだろうと私の中綿のベストを袖に腕を通さない状態で着せます。

 すると父が玄関に座らせ靴を脱がせそして暖房の効いた部屋に連れていきました、慣れたものです。大きなビーズクッションの上に乗せてブランケットを裸足も覆うように2枚かけてからホットミルクをつくり「飲む?」と聞きますがいらないと首を横にふります。姪っ子のために用意してあるアンパンマンの絵のついた紙パックの果物ジュースを持って行っても「いらない」と言います。

 YouTubeの『ここなっちゃん』を見ながら落ち着き始めて少しした頃にお母さんが迎えに来ました。

 

 実際のところ、〇〇君が家で寝ていて起きてみると人がおらず1人ぼっちで家にいるのが怖くて外に飛び出して泣いていたそうで、実はそうではなくて家の中には学校帰りのお姉ちゃんがお風呂に入っていたようです。しかもタイミング悪くお母さんは真ん中のお兄ちゃんのピアノ教室の帰りのお迎えに行っていたようで、お母さんを探して家から出てきてしまった、というのが事件の真相だったようです。

 

 父はたまたま翌日の釣りの準備で車に荷物を詰め込む作業中で〇〇君に会い、泣いて怖がる〇〇君を車の移動中は助手席に乗せて、車を降りて倉庫に向かえば車から出て父の後を追っかけて来ていたようです。

 

 今考えると〇〇君は両親にちゃんと教育されていたのかもしれないと思いました、知らない人と話しちゃいけないよとか、物をもらってはいけないよ、とか。今は物騒な時代ですからね。