退院後から体力づくりのために主にウォーキングとランニングを続けてますが、ウォーキングは夕方の日の入り前にタイミングがいいと私、父、母私で3人で出かけます。
私が行けないと全員お休みするという両親の怠け具合ですが、私・父または私・母の2人で出かけることもよくあります。
そういった時は3人で歩いている時と比べて、父はよくしゃべりうるさいくらいです、逆に母はより口数が減ります。
我が家は今、1人暮らし先から実家に戻った私と両親の3人で暮らしています。就職と同時に1人暮らしを始めた弟は今では結婚し別で家をかまえて奥さんと子供と3人で暮らしています。
弟家族はあまり我が家へ遊びに来ません。我が家もこちらから弟家族の所へはめったに行きません。
我が家は元々祖父、祖母のいる大家族でした。亡くなった祖父、祖母のいた頃で特に私たちの子供の頃はお正月やお盆など季節ごとでの親戚家族が集まるのが楽しみでした。人が集まると1階の3部屋が人でいっぱいになるくらいで、みんなそろって夕食やお茶の時間をにぎやかに過ごすのが楽しかったのと、いとこ達と遊べるのを子どもの頃の私たち兄弟は待ち遠しく感じていました。そしてそれが普通と思い込んでいました。
そして弟家族が引っ越しをきっかけに家が近くなってから(弟家族が思っていたよりなかなか我が家に遊びに来てくれないぞ)と気が付いた時、我が家は当初(一大事!)とばかりによくウォーキング中にそれについて割と真剣に会議のように話していました。
最近では気を使ってたまーに弟と姪っ子が遊びに来てくれてますがあまり頻度は上がりません。
それからは我が家では、「男の子はそういうもんだ」「世間ではあるあるだ」 「男の子は家庭を持つとそれが普通だ」などと言い合ってお互いが納得しています。
しかし私たちはいつでもウェルカムなので、年末年始に向けてアンパンマン大好きな姪っ子を楽しませたく、アンパンマンのキャラクターを書く練習をしたりしています!
少し前に私・父でウオーキングに出かけた時のことです。
田畑の周りを大きくぐるりと回って、折り返し辺りで弟のことを思い出した私が話を切り出しました。
私:「〇〇(弟)はさ、子供も生まれて、今が本当の親孝行時だね」(かわいい盛りの孫に会える頻度が少ない両親がかわいそうだ)と思いました。もちろん私だって会いたいです。しかし、
父:「うーん、おまえも〇〇(弟)も、生まれてきたことだけで親孝行だわ」「生まれてきた時点で、それだけで親孝行だとお父さんは思っとるよ」
私:「そっか」(意外だな、いいこと言うもんじゃないか)と感心したし今度、弟にもこっそり伝えようと思いました。
父:「親はそういうもんだよ」
私:「ふーん」「じゃあ弟(名前)も、親になったしきっと分かるね」
そんな会話ができました。
いつも多少きたない方言で話す父は、母曰く(好きな子をいじめる悪ガキ)のようにたまに意地悪なことを言います。私はそんな父に振り回されてイライラしがちでしたが、この時ばかりは感嘆しました。
私は親になるという経験がないので深くは分かりませんが、親とはやはりすごいなと感じた日でした。
こんなことを考えると、親のすごさとそれに守られてきた小さい頃を思い出すとともにユーミンこと荒井由美の“やさしさに包まれたなら”が頭の中で流れます。そして口ずさみます。
その日の夜、ぼんやりとお風呂に入りながら(どんな状況でも人はそこに居るだけで価値があるんだ)と実感しました。
(映画“あん”で言ってたことはこれだな)と一人で納得した夜でした。そして、この気持ちは普段の生活では忘れがちです。しかしこのコロナ渦で家族で過ごすことが増え、距離が縮まって考え直すことが増えたのではないかな?と思いました。
※“あん”は:樹木希林主演の 映画で、まさに1人の人の価値観や生きる意味のようなことを教えてくれる映画です。今迷いや不安のある方や家族や友達、周りの人との関係を考え直したい方に見てほしいなと思えるやさしい映画です。